JBA 全国地ビール審査会開催と入賞ビール決定について
2017.05.26 JBA事務局
去る3月、JBA(全国地ビール醸造者協議会)の主催により、「全国地ビール品質審査会」が開催されました。
本審査会の特徴は、官能評価(唎き酒)による審査だけではなく、独立行政法人 酒類総合研究所の協力のもと、出品ビールを化学分析・審査した点にあります。この審査会は、単に「おいしいビールを選ぶ」というだけではなく、化学分析の結果と官能評価によるコメントを全出品者(醸造所)にフィードバックすることで、今後の醸造技術の向上と、業界全体として地ビールの品質向上を目指して開催されました。
今回の審査会には、全国43社から、計83アイテムのビールが出品されました。
審査では、各ビールを化学審査と官能審査おのおので得点づけし、その合計点が一定水準を上回ったものを「入賞」と判定しましたが、化学審査において微生物汚染等、醸造工程に問題があるとされたビールに関しては、官能審査の評点が高いものでも、非入賞としております。
その結果、計50アイテムが本審査会において入賞し、入賞ビールの中から㈱信州東御市振興公社(長野県)の「オラホ アンバーエール」が最優秀賞となりました。
本審査会の入賞ビール表彰式は、5月22日(月)に東京都内で行われました。
□JBA 全国地ビール品質審査会(概要)
○実施の目的:全国各地に広がるビール及び発泡酒製造メーカーの醸造技術の向上。
現状の品質を再確認するとともに、結果をフィードバックする事で品質改善に繋げる。また、今後審査会を定期的に実施することで、各メーカーの恒常的な高品質商品生産に資するとともに、ユーザー・消費者向けの“クオリティ保証”の基準となることを目指す
○主催:JBA 全国地ビール醸造者協議会
後援:独立行政法人 酒類総合研究所
〇審査対象(出品対象):JBA会員・非会員(全国のビール及び発泡酒製造メーカー)
○審査内容
①化学審査:分析項目)
ph、酸度、有機酸(クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸)、比重
原麦汁エキス分、アルコール分、外観エキス分、真性エキス分
外観発酵度、真性発酵度、ガス圧、苦味価、微生物検査
〇微生物は、10の3乗/ml以内を合格とする
※10の6乗/mlを超えると品質に問題が有る可能性が高い
〇アルコール度数は、申告数値と分析数値の差が前後1%以内を合格とする
②官能審査:
・審査員:酒類総合研究所、国税庁、鑑定官室のビール官能評価の専門家に加え、
JBA会員のブルワー(醸造担当者)等の20名で構成した審査員
審査委員長:酒類総合研究所 関弘行理事
○審査実施場所
①化学審査:東広島市 独立行政法人酒類総合研究所
②官能審査:東京都北区 旧・国税庁醸造試験所第一工場(通称:赤煉瓦造酒場)
○審査基準・入賞基準:
審査は、成分分析と官能評価で一定のクオリティ基準に達したビールを“入賞”とし、
その中から最も優れたビールを“最優秀賞”を1点決めそれぞれに賞を授与した。
○審査応募(出品)数:43社 83アイテム
○入賞数: 50アイテム ※別紙入賞ビールリスト参照
2016年度全国地ビール品質審査会 入賞ビール・発泡酒一覧
○最優秀賞:入賞ビールのうち、もっともすぐれたもの1点
(株)信州東御市振興公社製造の「オラホ アンバーエール」
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