JBAニュース/イベント情報

一般社団法人 全国地ビール醸造者協議会(JBA)は2023年2月から3月にかけて、独立行政法人 酒類総合研究所の後援のもと、第7回目となる「全国地ビール品質審査会2023」を実施し、厳正な審査の結果、100点を「入賞ビール」と認定いたしました。6月21日に実施された総会・全体会議終了後の表彰式で、入賞ビールの中で最も優秀な成績を収めたものを「最優秀賞」として発表いたしました。

□事業名:全国地ビール品質審査会2023
□主 催:JBA 一般社団法人 全国地ビール醸造者協議会
□後 援:独立行政法人 酒類総合研究所

□ビール審査会実施の目的
○全国各地に広がるクラフトビール(地ビールおよび発泡酒)メーカーの醸造技術の向上を図る
・ビールメーカー各社が、現状の自社製品の品質を客観的に認識する機会をつくるとともに、審査結果のフィードバックを通じ、各社ビールの品質が改善・向上することを目指す
・審査結果をフィードバックすることで、各社製品の品質改善につなげる
・審査会を定期的に実施することで各メーカーの品質安定性の向上を図る
○良質なビールの市場流通を目指す
・美味しいビールを消費者にお届けし続けることで、消費(需要)の拡大~業界全体の発展を図る
○消費者向けの“クオリティ保証”の指針とする
・本審査会の結果を、消費者がビールを選ぶ際の基準の一つとして審査会の結果を活用していただく

※1994年の酒税法改正以前、国内には事実上大手以外のビールメーカーは存在していなかった。大手各社は自社内に研究・分析機能を保有しているため、わが国にはビールの品質鑑定を行う機関・制度もまた存在していなかった。
いわゆる「地ビール誕生(1995年)後も長くこの状態が続き、中小規模の地ビールメーカーが自社製品を理化学的に分析評価する機会は非常に限られていた。しかし、各社製品の品質を理化学的・客観的な角度から分析することは、地ビール全体の質の向上と消費者保護の観点からも不可欠であり、公的・公平な基準による品質評価を求めるメーカーからの声は、年々高まっていた。その声を受け、JBAが酒類総合研究所のサポートを得る形で2017年にスタートしたのが、本審査会である。

□ 出品の対象者
・全国の地ビール・発泡酒メーカー(JBA会員・非会員を問わず)

□ 出品されたビール・発泡酒 審査の概要
○審査方法
①理化学的な成分分析による審査
・高度な分析機器等を使用した理化学的な成分分析
・「成分分析」の概要:
普段自社ではできない細かな項目(pH、酸度、各種有機酸、比重、各種エキス分、アルコール分、発酵度、ガス圧、苦味価、微生物検査)を分析し理化学的に評価する
審査基準の一例:アルコール度数の申告数値(ラベル表示数値)と分析数値の差が前後1%の範囲以内であること、微生物検査の結果、微生物が103cfu/ml以内であること
・審査結果は各出品者にフィードバックする

②専門家による官能評価による審査
・「官能評価」では、国税庁・酒類総合研究所・ビール酒造組合・ビール醸造担当者(ブルワー)、日本地ビール協会、日本ビアジャーナリスト協会など専門家の審査員によりビールを評価する
・審査基準(2023年度):4つのビール評価(外観4点・香り6点・味とボディー7点・醸造技術品質3点)の合計20点満点のところ平均12点以上を入賞基準とする
・審査結果は各出品者に採点評価と、指摘項目や気付いた点(醸造技術上の改善点を含む)等のコメントをフィードバックする

○入賞
・品質のレベルが優秀なもの(一定の基準以上に達したもの)を「入賞」と認定し、公表する
・入賞アイテムの中で最も高い評価のもの(1点)を「最優秀賞」として公表する

□ 2023年2~3月に実施した審査会へのエントリー数
・37社45場 107点 (前年度:41社 48場107点、前々年度:47社 109点)

□ 審査の実施内容
1.成分分析評価
・独立行政法人 酒類総合研究所(広島県東広島市鏡山3-7-1)にて成分分析を実施した(2023年2月~4月)
2.官能評価
・2023年3月8日、9日に、審査会場は独立行政法人 酒類総合研究所(広島県東広島市鏡山3-7-1)にて、計18名の審査員による官能評価を実施
・審査員の構成 計18名 (国税庁(3名)、酒類総合研究所(4名)、ビール酒造組合(4名)、JBA会員のブルワー(6名)、日本地ビール協会(1名)、日本ビアジャーナリスト協会(欠席)
・コロナ禍での官能評価の実施方法
新型コロナウイルス感染症の感染症対策の観点から、ソーシャルディスタンスを十分確保した上で、個別方式の官能評価を行い、ついたての配置等の感染防止対策を行ってディスカッションも審査セッションごとに実施
事前に抗原検査も実施

□ 審査結果
・出品計107点のうち、37社41場100点が「入賞」
(前年度は出品107点、入賞は39 社44場91点、前々年度は出品109点、入賞は41社91点)
・「最優秀賞」は、久米桜麦酒株式会社(〒689-4108鳥取県西伯郡伯耆町丸山1740-30)の「大山Gビール HAZY IPA」が受賞

JBA全国地ビール品質審査会2023入賞ビール・発泡酒一覧 (別添リスト)参照(PDF)

□ 本件に関するお問い合わせ:
JBA 一般社団法人 全国地ビール醸造者協議会 事務局(Japan Brewers Association head office)
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南3丁目1-1
いちご恵比寿グリーングラス6Fコンパスオフィス内
E-mail: jba@beer.or.jp
TEL:  TEL:080-7624-6774
担当:紅林

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