「JBA全国地ビール品質審査会2019」開催と受賞ビールについて
2019.07.31 JBA事務局
全国地ビール醸造者協議会(JBA)は2019年2月から3月にかけて、独立行政法人 酒類総合研究所の後援のもと、「全国地ビール品質審査会2019」を実施し、厳正な審査の結果、91点を「入賞ビール」と認定しました。6月13日に、東京都千代田区の神田カンファレンスルームで入賞ビール製造社の表彰を行うとともに、入賞ビールの中で最も優秀な成績をおさめたものを「最優秀賞」として発表し、合わせて表彰しました。
□事業名:全国地ビール品質審査会2019
□主 催:JBA全国地ビール醸造者協議会
□後 援:独立行政法人 酒類総合研究所
□ビール審査会実施の目的
○全国各地に広がるクラフトビール(地ビールおよび発泡酒)メーカーの醸造技術の向上をはかる
・ビールメーカー各社が、現状の自社製品の品質を客観的に認識する機会をつくるとともに、審査結果のフィードバックを通じ、各社ビールの品質が改善・向上することを目指す
・審査結果をフィードバックすることで、各社製品の品質改善につなげる
・審査会を定期的に実施することで各メーカーの品質安定性の向上をはかる
○良質なビールの市場流通を目指す
・美味しいビールを消費者にお届けし続けることで、消費(需要)の拡大~業界全体の発展をはかる
○消費者向けの“クオリティ保証”の指針とする
・本審査会の結果を、消費者がビールを選ぶ際の基準のひとつとしていただく
※1994年の酒税法改正以前、国内には事実上大手以外のビールメーカーは存在していなかった。大手各社は自社内に研究・分析機能を保有しているため、わが国にはビールの品質鑑定を行う機関・制度もまた存在していなかった。
いわゆる「地ビール誕生(1995年)後も長くこの状態が続き、中小規模の地ビールメーカーが自社製品を化学的に分析評価する機会は非常に限られていた。しかし、各社製品の品質を化学的・客観的な角度から分析することは、地ビール全体の質の向上と消費者保護の観点からも不可欠であり、公的・公平な基準による品質評価を求めるメーカーからの声は、年々高まっていた。その声を受け、JBAが酒類総合研究所のサポートを得る形で2017年にスタートしたのが、本審査会である
□ 出品の対象者
・全国の地ビール・発泡酒メーカー(JBA会員・非会員を問わず)
□ 出品されたビール・発泡酒 審査の概要
○審査方法
①化学的な成分分析審査
・酒類総合研究所での専門機器をつかった成分分析による化学的な分析評価
・「成分分析」の概要:
普段自社では出来ない細かな項目(PH、酸度、各種有機酸、比重、各種エキス分、アルコール分、発酵度、ガス圧、苦味価、微生物検査)までを分析し化学的に評価する
審査基準の一例:アルコール度数が申告値と分析値の差が前後1%以内であること、微生物検査の結果、微生物が103cfu/ml以内であること
・審査結果は各出品者にフィードバックする
②専門家による官能審査
・「官能審査」では、国税庁・酒類総合研究所・ビール酒造組合・ビール醸造担当者(ブルワー)、日本地ビール協会など専門家の審査員によりビールを審査する
・審査基準(2019年度):ビール評価(外観・香り・味とボディー・醸造技術品質)合計20点満点のところ平均12点以上を入賞基準とする
・審査結果は各出品者に採点評価と、指摘項目や気付いた点(醸造技術上の改善点を含む)等のコメントをフィードバックする
○評価
・品質のレベルが優秀なもの(一定の基準以上に達したもの)を「入賞」と認定し、公表する
・入賞アイテムの中で最も高い評価のもの(1点)を「最優秀賞」として公表する
□ 2019年2~3月に実施した審査会へのエントリー数
・47社 110点 (前年度:46社 83点)
□ 審査の実施内容
1.成分分析評価
・独立行政法人 酒類総合研究所(広島県東広島市)にて成分分析審査を実施した(2019年2月)
2.官能評価
・2019年3月13日、14日、日本醸造協会 赤レンガ酒造工場(東京都北区)において、計23名の審査員による官能評価審査を実施
・審査員の構成 計23名 (国税庁(3名)、酒類総合研究所(3名)、ビール酒造組合(4名)、JBA会員のブルワー(11名)、日本地ビール協会(2名)
□ 審査結果
・出品計110点のうち、45社91点が「入賞」(前年は出品83点、入賞は39社63点)
・「最優秀賞」は、門司港レトロビール株式会社(福岡県北九州市)の「門司港地ビール工房 ヴァイツェン」が受賞
JBA全国地ビール品質審査会2019 入賞ビール・発泡酒リスト参照(PDF)
□ 本件に関するお問い合わせ:
JBA全国地ビール醸造者協議会 事務局
〒100-6051 東京都千代田区霞が関3-2-5 霞ヶ関ビル12階 JTB虎ノ門第二事業部内
Mail: jba@bsec.jp
TEL:(03)6882-3002
担当:紅林
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