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「JBA全国地ビール品質審査会2021」開催と入賞ビールについて

2021.06.10 JBA事務局

全国地ビール醸造者協議会(JBA)は2021年2月から3月にかけて、独立行政法人 酒類総合研究所の後援のもと、第5回目となる「全国地ビール品質審査会2021」を実施し、厳正な審査の結果、91点を「入賞ビール」と認定するとともに、入賞ビール中最も優秀な成績を収めたものを「最優秀賞」として発表いたしました。

 

□事業名:全国地ビール品質審査会2021

□主 催:JBA全国地ビール醸造者協議会

□後 援:独立行政法人 酒類総合研究所

 

□ビール審査会実施の目的

 

○全国各地に広がるクラフトビール(地ビールおよび発泡酒)メーカーの醸造技術の向上を図る

・ビールメーカー各社が、現状の自社製品の品質を客観的に認識する機会をつくるとともに、審査結果のフィードバックを通じ、各社ビールの品質が改善・向上することを目指す

・審査結果をフィードバックすることで、各社製品の品質改善につなげる

・審査会を定期的に実施することで各メーカーの品質安定性の向上を図る

 

○良質なビールの市場流通を目指す

・良質なビールを消費者にお届けし続けることで、消費(需要)の拡大~業界全体の発展を図る

 

○消費者向けの“クオリティ保証”の指針とする

・本審査会の結果を、消費者がビールを選ぶ際の基準の一つとして審査会の結果を活用していただく

 

※1994年の酒税法改正以前、国内には事実上大手以外のビールメーカーは存在していなかった。大手各社は自社内に研究・分析機能を保有しているため、わが国にはビールの品質鑑定を行う機関・制度もまた存在していなかった。

いわゆる「地ビール誕生(1995年)後も長くこの状態が続き、中小規模の地ビールメーカーが自社製品を理化学的に分析評価する機会は非常に限られていた。しかし、各社製品の品質を理化学的・客観的な角度から分析することは、地ビール全体の質の向上と消費者保護の観点からも不可欠であり、公的・公平な基準による品質評価を求めるメーカーからの声は、年々高まっていた。その声を受け、JBAが酒類総合研究所のサポートを得る形で2017年にスタートしたのが、本審査会である。

 

□ 出品の対象者

・全国の地ビール・発泡酒メーカー(JBA会員・非会員を問わない)

 

□ 審査の概要について

○審査方法

①理化学的な成分分析による審査

・高度な分析機器等を使用した理化学的な成分分析

・「成分分析」の概要:

普段自社ではできない細かな項目(pH、酸度、各種有機酸、比重、各種エキス分、アルコール分、発酵度、ガス圧、苦味価、微生物検査)を分析し理化学的に評価する

・審査基準の一例:アルコール度数が申告値と分析値の差が前後1%以内であること、微生物検査の結果、微生物が103cfu/ml以内であること

・審査結果は各出品者にフィードバックする

 

②専門家による官能評価による審査

・「官能評価」では、国税庁・酒類総合研究所・ビール酒造組合・ビール醸造担当者(ブルワー)、日本地ビール協会、日本ビアジャーナリスト協会など専門家の審査員によりビールを評価する

・審査基準(2021年度):ビール評価(外観・香り・味とボディー・醸造技術品質)合計20点満点のところ平均12点以上を入賞基準とする

・審査結果は各出品者に採点評価と、指摘項目や気付いた点(醸造技術上の改善点を含む)等のコメントをフィードバックする

 

○入賞

・品質のレベルが優秀なもの(一定の基準以上に達したもの)を「入賞」と認定し、公表する

・入賞アイテムの中で最も高い評価のもの(1点)を「最優秀賞」として公表する

 

□ 2021年2~3月に実施した審査会へのエントリー数

・46社 109点 (前年度:45社 106点、前々年度:47社 110点)

 

□ 審査の実施内容

1.成分分析評価

・独立行政法人 酒類総合研究所(広島県東広島市鏡山3-7-1)にて成分分析を実施した(2021年2月~4月)

 

2.官能評価

・2021年3月2日、3日に、独立行政法人 酒類総合研究所(広島県東広島市鏡山3-7-1)において、計12名の審査員による官能評価を実施

・審査員の構成 計12名 (国税庁(3名)、酒類総合研究所(4名)、ビール酒造組合(緊急事態宣言のため欠席)、JBA会員のブルワー(4名)、日本地ビール協会(緊急事態宣言のため欠席)、日本ビアジャーナリスト協会(1名)

 

・官能評価の実施方法

新型コロナウイルス感染症の感染症対策の観点から、従来のディスカッション方式から十分なソーシャルディスタンスを確保し、感染防止対策を行った個別方式に変更して実施

 

□ 審査結果

・出品計109点のうち、41社91点が「入賞」となった

(前年度は出品106点、分析のみで官能評価中止、前々年度は出品110点、入賞は45社91点)

・「最優秀賞」は、門司港レトロビール株式会社(福岡県北九州市門司区東港町6-9)の「門司港地ビール工房 ヴァイツェン」が受賞

 

「JBA全国地ビール品質審査会2021 入賞ビール・発泡酒一覧」(別添リスト)参照(PDF)

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